❲病院から見た花火❳
僕の入院生活が始まったのは真冬でした。
それから7ヶ月が経ち、季節は夏へ
外の気温も上がり、病室の気温も上昇(-.-;)
寝る際は、寝言と歯ぎしりの音を抑える為
布団を被って寝ていたので、寝苦しいのなんの(*_*)
朝起きると、汗でベタベタでした…
なので毎朝、爽快感のある身体拭きシートで身体を拭くのが日課になりました。
僕の病室以外は冷房が入っていたので快適だったのですが
同室の方が極度の寒がりだったので冷房はつけれず
僕の病室はムシムシとしていました(´-﹏-`;)
外の気温が上昇した事で
外歩きのリハビリは午前中の早い時間のみになり
あまり外歩きのリハビリへは出れなくなってしまいました。
そんなある日、僕の住む県で有名な花火大会があるとの事で
病院内からも花火が見えると言う情報が入りました!
花火大会の夜の事
花火が見えそうな場所へ移動し、花火の時間を待ちました。
暫くすると、各病室から他の患者さん達が数名集まって来ました。
中には看護師さんから車椅子で連れて来てもらった方も。
みんなで花火を楽しみに待ち
ついに、ヒュ~ン!ドーン!!と
ビルとビルの間から花火が見えました。
花火の全体は見えなかったのですが
とても綺麗で、心に沁みた様な感覚がしました。
みんなで綺麗だね〜と話していると
一人のお婆ちゃんが花火とは違う方向を見ながら
『綺麗ね〜』と言っていました。
お婆ちゃんの目線の先を見てみると
オレンジ色に光った街灯でした!笑
僕は花火の方を指差して『お婆ちゃん向こうだよ!』と言うと
お婆ちゃんは『あらっ、そっちやったとね?』と恥ずかしそうに笑っていました。
そのお婆ちゃんは目が悪く、花火もハッキリと見えていなかったのだろうと思います。
それでも花火を見ながら
『綺麗ね〜、本当に綺麗』と目を輝かせながら言っていたので
(お婆ちゃんには、どの様に見えているんだろう?何か特別な思い出があるのかな?)と思いました。
病院から見た花火は
普段見ていた花火とは何か違って見え
僕の中で、とても微笑ましくて、何かが心に沁みた思い出となりました(^^)
ご高齢の方から、生きていると視点が変わってくるとよく聞きますが
まさに、視点が変わった出来事だったと思います。
それではまた!
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